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高香園

茶談義vol.4 〜生産者インタビュー 野場義尊さん 

茶談義とは・・・お茶に関する話題や談話、またはお茶を飲みながら行う談笑のことを指します。他には茶道における作法や流派、歴史など作動に特化した話題のことを言います。

ここでは各地の生産農家さん、茶問屋さんなどに店主自らお伺いして話しを聞くコーナーです。
インターネットに載せれる範囲のことはなるべく載せていますが、ざっくばらんな茶談義ですのでここでは書けなかった(インターネットには流石に載せれない)こともいくつかあります。そんな話はまたいつかどこかで。

愛知県の抹茶といえば西尾が有名ですが、高香園のある愛知県豊田市は、今では世界のTOYOTAとして大きな工場が立ち並びますが元々は江戸時代から茶畑が広がる日本茶の産地でした。
今ではトヨタの工場が増え、茶農家もだんだんと減り今では3軒だけだとか。 そんな3軒のうちの1軒が高香園。(https://maru-take-ebisu.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2944256&csid=15

今回は高香園三代目園主 野場義尊さんにお話を伺いました。

抹茶イラスト 野場 義尊さんについて

野場さんメインカット

Profile:
野場さんは江戸時代から茶所として知られる愛知県豊田市吉原町で代々茶の木の栽培を行って来ました。
自園栽培、製茶、販売を移管して行う老舗
お茶の栽培としては野場さんは5代から6代目だそうですが、製茶、販売もする高香園の家号としては3代目となります。

 

大正時代から抹茶の生産地として有名で、この地で作られた抹茶は名古屋や京都へ送られて行きました。
現在の悩みは雨が降らないことと話す野場さん。
6月が雨が少なく、7月も1日か2日しか降らない。8月もお盆前に2、3時間振って終わりという天候だったそうで、三河地方は特に夕立がないのでずっと天気予報を見ながら過ごす日々が続いているとか。
愛知県の三河地方は雨が少ない土地で、茶園に水を撒くことができるところは良いけれども水のないところは木にダメージを受けているそうで、このままだとも来年(2026年)の収穫量も今年同様に減収となるそうです。
「このような天候が続くと、品質どうのこうのよりも来年以降お茶が獲れるのだろうか」と真剣に話していました。

 

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抹茶イラスト 現在高香園が栽培している品種について

高香園が現在栽培している抹茶の栽培品種は7品種。あさひ、おくみどり、さみどり、あさつゆ、さえみどり、やぶきた、せいめい です。
「ごこう」は人気ですがやらないのですか? と質問しました。

「以前はごこうやこまかげなども栽培していましたが、収穫期が短いのでやめました。 機械刈りではない私たちみたいな手摘みの場合は、刈り遅れたり摘み遅れたりすると品質が落ちてしまいます。私たちはお茶摘みさんの関係でやめました。
現在、皆様に抹茶としてお届けしている高香園の手摘みの茶園は昭和30年ごろから続いています。 収穫された碾茶の一部は京都の有名な茶問屋さんへも直接納品されています。」

もともとこの地域は集団茶園で、現在のトヨタ車体があるところが茶畑でその土地を売ったお金で今のところに茶園を移したそうです。
世界のトヨタの工場はもともと茶園だったという驚きの歴史です。

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抹茶イラスト 高香園の畑のこだわり

葉や茎の成長を促す窒素分は、専門業者にオリジナルで配合してもらった動物系や植物系の有機肥料をふんだんに使っているのでふかふかの土です。茶畑は京都から比べると広い1.8ヘクタール (1ヘクタールはサッカーフィールドの約1.5倍)、 基本的には畑作業は野場さんが一人で行っています。

水出しの玉露 ▲有機肥料をふんだんに使った茶園

 

京都だと茶畑は基本的に1ヘクタールが多いのですが、高香園は1.8ヘクタールです。 これだけ広いのは三河地方の茶の単価が安いから。京都だと宇治茶などというブランド名がつきましが、三河はそのブランド戦略が上手ではなく知名度がないためどれだけ美味しい茶を作っても単価が安くなってしまいます。

 

そのため、家族として生計が成り立たせるために三河では京都に比べて倍近くの面積を持っている場合が多いのだとか。昔は3.3ヘクタールあったそうです。

愛知県の茶が安い理由はいくつかあって、一つ目の理由に西尾にある世界的に加工用抹茶の流通を仕切っている茶問屋が仕入れを仕切っているため、他府県からの業者がなかなか気を遣って参入できなかったこと。また、愛知県ではJAは一切お茶には関わっていないので、市場取引(いわゆるセリ)がないので、売り手と買い手による相対取引による直接交渉で終わってしまうこと(問屋に持っていくとはい、この値段と決められてその茶を置いていくというスタイル)など。必然と問屋の言いなりになるため価値が上がらず安く買い叩かれていまう、けれども売り先のない茶農家は仕方なく置いていく。そのためブランド力を高める術もあまりなく評価がされないのが現状です。

例えばこの抹茶ブームにより今年の相対取引は京都の茶農家はおおよそ2倍以上の値がついています。
ただ、高香園など京都の抹茶でない場合はそれよりも低い評価額をされてしまうそうです。つまり2倍行かなかったと。。。

野場さんに聞きました。

 
店主
店主:
味は別ですよね。
野場さん
野場さん:
味は別です。産地の問題です(キッパリ)。
店主
店主:
産地で変わるんですか!?
野場さん
野場さん:
仕方がないです。やっぱり僕ら愛知のお茶というのはどうしても売りにはならないじゃないですか。愛知だから買うという人は誰もいないじゃないですか。
野場さん
野場さん:
どうしても愛知の抹茶はいいものだというブランディングがされていないので、その名残ですよね。愛知県のお茶は三重や静岡、九州よりも安いお茶になってしまっています。日本一安いお茶になってます。
店主
店主:
もったいない!
野場さん
野場さん:
ホントにもったいないですよねぇ

 

野場さんはそう嘆いていました。高香園の抹茶は品質重視で目隠しをしたら宇治抹茶と遜色ない味わいです。 ただ、高香園は西尾の問屋には持っていかず、味を評価されて京都へ納めています。このように京都から注文が来るほどの味の良いお茶を作るので、味と値段を比べると高香園のお茶はとてもお値打ちに美味しいランクの抹茶を購入してもらうことができます。

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抹茶イラスト 高香園ならではの茶摘み風景

この地方では珍しい手摘みにこだわるのも高香園の魅力の一つ。

手摘みの風景
▲手摘みの風景

日本の抹茶の中でも1%しかない手摘みにこだわっています。 新茶の季節には地元の女性たちがお茶摘みさんとして柔らかい新芽だけを一枚一枚手摘みします。

 

京都の茶摘みと異なるのはその摘み方。高香園では茎は摘まずに葉だけを摘み取るという一手間かけた仕事です。 これは宇治のように新芽の茎から折るように摘むやり方とは全く異なり、非常に手間のかかること。
こうすることでより雑味の少ない美味しい抹茶と仕上がるのです。これを、宇治で修行した園主が合組と言われる品種のブレンドをして抹茶の味わいを100%引き出します。

抹茶イラスト 香里園・野場義尊さんおすすめの抹茶は?

おすすめの抹茶を一つ選ぶなら?と野場さんに聞いたところ、「千代昔」 をあげてくれました。
とてもバランスが良く飲みやすい抹茶です。 品種はあさひ、さみどり、あさつゆなどがブレンドされています。

水出しの玉露 ▲手摘み抹茶 雲鶴

 

高香園の抹茶は鮮度と色にこだわり注文ごとに石臼で挽く注文挽きというスタイルをとっています。そのためご注文からお届けまでお時間をいただきますので予めご了承ください。

高香園ラインナップはこちら

抹茶イラスト これからの展望は?

この抹茶ブームを迎えての今後のあり方を聞くと、高香園として小さいながらもこれからも変わらずにやってく、生産量を増やすつもりもなく、品質を維持して手摘みの抹茶を残していくと語っていました。

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