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  • お盆の恒例行事「六道まいり」に行ってきました 2025/08/09
六道まいり

お盆の恒例行事「六道まいり」に行ってきました

今年の猛暑続きの夏も立秋を迎えて少し峠を越えたようで刺すような夏の日差しが和らいが感じがします。

お盆を前に京都では長年かけて伝承された”民族信仰”のようなものとして精霊迎えの「六道まいり」という行事があります。

これはもともと京の都で行われてきた祖霊信仰や御霊まつりのような民俗信仰が起源になっている信仰と思われます。

この行事は「お精霊(しょらい)さん」と呼んだり、「六道まいり」と呼んだりしており、おしょらいさんとはご先祖様の精霊のことを言います。

六道まいりはお盆「(盂蘭盆(うらぼん)」を控える8月7日から10日の期間において、ご先祖様を迎えるために祇園の建仁寺近くにある六道珍皇寺に参詣する風習で別称を「精霊迎え」といいます。

また、西陣の千本ゑんま堂でも精霊迎えは行われており住んでいる人たちの場所によってお参りする寺院やお参りにしかたが異なっており、巡ってみるとその土地の風習が感じられ面白いものです。
 

今回ご紹介するのは六波羅蜜寺から徒歩5分ほどの場所にある、六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)で行われる精霊迎え「六道まいり」です。

 

六道まいり

六道とは仏教でいう地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六つの冥界のことを言い、人は因果応報により死後はこの六道を生死を繰り返しながら回っていくと考えられています。

この六道の分岐点があの世とこの世の境になり、この分岐点(六道の辻)があるのが古来より六道珍皇寺の境内あたりであると言われており、冥界の入口があると信じられてきました。実際に境内には「冥土通いの井戸」があり、この井戸の先が冥界に続いているのだとか・・・・・・

 

といった古来からの伝承が、お盆の前に冥界に最も近い六道珍皇寺で鐘を撞くと先祖の魂(お精霊さん)がやって来てくれるという風習に繋がっています。

ちなみに8月16日にはお盆に迎えたお精霊さんを送る行事として「五山の送り火」があります。

 

六道まいり

六道まいりはまず高野槇を買い求めることが最初の順序となります。高野槇は霊が宿るとされる霊木で、お精霊さんにはこれ宿っていただいて一緒に家に帰るという云われです。

今年の槇は1400円でした。ちなみに色々お願いするとなかなかのお供え額になりますので、行かれる方はお財布に余裕を。

高野槇を買い求めたら、次に本堂で水塔婆(みずとうば、すいとうば)に故人の戒名を書いてもらいます。
蝋燭の献灯もあります。

本堂にお参りをしたら次はお迎え鐘を撞きます。

 

 
 
 
 
 
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鐘を撞くと行ってもお正月の鐘つきのイメージと異なり、六道珍皇寺の鐘は”引いて”撞きます。

時間帯によっては混み合うのですが、順番が来たら鐘楼の前に立ち、写真にある綱を引きます。そうするとゴーンという音がなるのですが、引いて鳴らすので気持ちよく鳴らすのが難しい。

この鐘は古来よりその音が十萬億土の冥土にまで届くと信じられ、家のものが撞く鐘の音に導かれてお精霊さんはこの世に呼びよせられるといわれています。

鐘は四方を壁に囲まれて姿は見えませんが、綱を勢いよく引くとゴーンというよりもボーーンといった地の底に響くような低い音が鳴ります。

あくまでも推測ですが、除夜の鐘のように押して撞くのではなく「迎える」から引いて撞くという形になったのかなと思っています。

 

六道まいり

 

鐘を撞いた後は水塔婆を線香で清めて、地蔵堂の前にあるこの「賽の河原」で水塔婆を水向け用の桶に収めます。

そのあとは、最初に手に入れた高野槇の穂先で水塔婆を湿らせます。

これで、六道珍皇寺の六道まいりの一連の参詣はおしまいです。あとは高野槇をお精霊さんが宿る依り代として持ち帰って仏壇などに仏花と一緒にお祀りします。


この一連の流れを覚えるのが難しく順序を間違えてしまったりもするのですが、境内の至る所に参拝の仕方が書かれた看板が掲示されているのでその都度見ながら「次はあっちへ行って、その次はあっちへ行って」とうろちょろしています。

そしてお盆の終わる8月16日の五山の送り火でお精霊さんは冥界にまた帰っていきます。

 

幽霊子育飴

六道珍皇寺へ行ったら寄っていただきたいのが幽霊子育飴。

べっこう飴をかち割ったものが袋に詰められて販売されています。450年の歴史がある飴屋さんで、昔からの京飴らしい優しい甘さです。
この時期は夜も開いていますので立ち寄ってみてはいかがでしょう。

 

そして、六道珍皇寺の近くにある六波羅蜜寺でもこの時期は先祖供養の萬燈会が行われています。

六波羅蜜寺萬燈会

 

8月8日〜10日の夜8時から行われる行事で、本堂で蝋燭を大文字の「大」の字に配置して灯し、火の要心の護符が授けられます。

本堂での法要の後、法話があり普段は入ることのできない夜の六波羅密寺を体験できます。

六波羅蜜寺

六道珍皇寺の六道まいりは8月7日〜10日、六波羅蜜寺の萬燈会は8月8日〜10日となります。夜に行くなら8日以降にお参りに行くと迎え火に似た街灯の明るさに夏の訪れを感じさせてくれるでしょう。

 


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