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- 京都のお盆は難しい 〜お菓子のお供えと、4日間のてんやわんや〜 2025/08/14
京都のお盆は難しい 〜お菓子のお供えと、4日間のてんやわんや〜
京都で生まれ育った方ならきっとわかってくださると思うのですが??お盆って、ほんまに難しいんです。
「お盆ぐらい、ちょっとご先祖さんをお迎えして送り出すだけやろ」と思われるかもしれません。でも、京都のお盆はそう甘くない。
毎年8月12日から送り火の16日の5日間は旧暦にならった行事としきたりが、びっしり詰まっています。
お精霊(しょらい)さんを迎える準備
まず前提としてこれらの行事は各宗派によって多少異なりますのであくまでも参考としてください。
「お精霊さん迎え」は8月12日に行う家と13日に行う家があります。
(ちなみに私は今年、12日にやるのを忘れて13日にやりました)
先祖の御霊を京都ではお精霊さん(おしょらいさん)と親しみを込めて呼ぶのですが、これは地域について呼び名が違ったりします。
京都を中心とした関西では「おしょらいさん」、北陸では「おしょうらい」、神奈川の方では「おしょろさま」などと呼ばれていたります。
7月の祇園祭が終わり、8月になるとお仏壇を綺麗にしてお寺参りをします。
お寺参りとしては8月7日から8月10日におしょらいさんを迎える六道まいりがあり、これは精霊迎えの行事です。
六道まいりは亡くなった人の成仏を願う水回向の供養となります。参道で購入する高野槙の葉に乗って帰るとされていますが、この行事と迎え火は同じようなものですがより迎え火の方が直接的な意味があるのかもしれません。
六道まいりもして迎え火もやると言う家庭は多いのではないでしょうか。
13日の夕方、「お精霊さん迎え」をします。
ご先祖さんの魂が迷わず帰ってこられるよう、家の前で迎え火を焚きます。
そこから4日間は、毎日お膳を用意し、お花を生けたり、お菓子や果物、野菜をお供えします。
精進料理を備えたり素麺の乾麺をお供えしたりと各家庭によってさまざまです。
この時点で、すでに台所は軽く戦場ですが、特に今回はお菓子のお供えを中心にご紹介します。
難関は「お菓子のお供え」
そして、京都人にとって地味にプレッシャーなのがお菓子のお供え。
和菓子屋さんやお饅屋さんに行けば、この時期だけずらっと並ぶ「お盆菓子」の数々。
お迎えだんご、白餅の「おけそくさん」、蓮の形の落雁「はす菓子」、最終日の送り団子、おはぎ……。
それぞれ出す日が決まっていて、日にちを間違えると「あら、あの家、知らはらへんのやわ」と陰で言われかねない(京都あるあるですが)。
ただ、これらの準備は伝承されてきたものとして残っているので、やはり親戚や近所の方などなるべく多くの方に聞いて教えていただくことをお勧めします。同じ宗派の方に聞くのもいいかもしれません。
お菓子のお供えは「きれいに、日持ちよく」が基本のようです。
ケーキや生大福など要冷蔵のものは避け、仏事用の掛け紙(黄白の結び切り)をかけるのが礼儀。
さらに、あとで「お下がり」として皆で分けやすいよう、個包装になっているものが喜ばれます。
この時期の和菓子屋さんには写真のような準備の一覧が貼り出されています。
8月12日:白餅、お迎えだんご、はす菓子
8月13日:白餅、お迎えだんご、おはぎ、はす菓子
8月14日:白餅、白むし、おはぎ
8月15日:白餅、送りだんご、白むし
8月16日:送りだんご、白餅
ちなみに今回はお盆のお菓子は古川町の老松堂さんでいただきました。
?各宗派によってお供え方は違うのですが、私は11日にお迎えをしたのでその場合は、
13日は?白餅、お迎え団子、はす菓子を。
14日は白餅とおはぎ。
15日は白餅と白むし。
16日に送りだんごと白餅
白餅・・・
これは「おけそくさん」とも呼ばれ小もちとして売られていたりしてます。
小さな丸餅でご先祖さんが食べやすいようにこの大きさになっています。
お供えの後は供養するか、お家で焼いて食べましょう。
お迎えだんご・・・
丸く柔らかい白団子で素朴なお団子です。送り団子も同じものとなります。
はす菓子・・・
これは蓮の花や葉を形どった色鮮やかな落雁です。
このはす菓子は地域によって形が違うので色々見ていると面白いです。
おはぎ・・・
粒あんのおはぎをお供えします。
これは翌日には硬くなってしまうのでその日のうちに戴きます。
白むし・・・
これはおこわのことで餅米と黒豆を蒸したものです。
赤飯のように着色していない仏様へのお弁当のようなお供えとなります。
準備の多さと、意味の深さ
最終日の16日は、送り団子と白餅でお膳を整えたら、大文字の送り火を見送りに行く。
もしくはテレビで送り火を観る。
台所仕事、買い出し、親戚の対応。確かに「難しい」。
でも、この難しさは単なる面倒くささじゃないのです。
一年に一度、ご先祖さんをちゃんともてなすための、手間と時間。
その過程こそが京都のお盆の本質なのだと思います。
「難しい」と言いながら、今年も私は和菓子屋さんで迷い、団子を買い、落雁をお皿に並べて、猫にはお菓子を添えたりします。
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